金利上昇局面での住宅ローン判断——変動金利リスクと購入の見送り基準
2024〜2026年の利上げ局面で住宅ローンを組む判断基準を解説。変動金利1%上昇で返済額がいくら増えるか、購入を見送るべき条件とは何かを具体的に示します。
2024〜2026年、日本は「利上げの時代」に入った
日本銀行は2024年3月にマイナス金利を解除し、2026年現在も段階的な利上げを継続している。住宅ローンの変動金利は2024年以前の0.3〜0.5%から上昇し、2026年時点で0.5〜0.8%程度のプランが増えている。「超低金利は永続しない」という前提で住宅ローンを選ぶ時代になった。
変動金利が1%上昇すると返済額はいくら増えるか
借入3,000万円・35年ローンで試算してみよう。
- 変動0.5%:月返済額 約7.8万円 / 総返済 約3,280万円
- 変動1.5%(1%上昇後):月返済額 約9.2万円 / 総返済 約3,870万円
- 変動2.5%(2%上昇後):月返済額 約10.7万円 / 総返済 約4,500万円
1%の上昇で月約1.4万円・年間約17万円、返済総額は約590万円増える。2%上昇では月約2.9万円・総額1,220万円の増加となる。
「5年ルール・125%ルール」は安心材料にならない
多くの変動金利ローンには「金利が上がっても5年間は返済額を変えない」「変更後の返済額は従来の125%を超えない」というルールがある。しかしこれは「返済額を増やさない」のではなく「元本の返済が遅れる」だけだ。金利上昇分が未払い利息として積み上がる可能性があり、安心材料にはならない。
購入を「見送る」べき条件
以下のいずれかに当てはまる場合、購入の見送りを真剣に検討すべきだ。
- 月返済額が手取りの30%を超える:金利上昇や収入減少の余裕がない
- 頭金が物件価格の10%未満:諸費用込みで資金不足になりやすく、売却時の残債リスクがある
- 5年以内に転勤・転職の可能性がある:売却コストで諸費用が回収できない
- 共働き前提でローンを組む:一方の収入が減ると即座に返済困難になる
固定金利との比較:2026年時点の現実解
2026年時点でフラット35の金利は1.8〜2.0%前後だ。変動との差は約1.0〜1.5%。この差額を「金利上昇リスクへの保険料」と捉えるかどうかが、変動か固定かの選択基準になる。家計に余裕がなく、金利上昇で家計が直撃される家庭には固定金利が向いている。
まとめ
住宅ローンの選択は「今の金利が安い」だけで判断してはいけない。上のシミュレーターで賃貸と購入の総コストを比較しながら、金利上昇時の返済額も必ずシミュレーションしておこう。
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